ツクールXPとの最大の違い、タイルセット(マップチップ)
XPと一番変わった部分、タイルセット
まず、ツクXPを振り返ってみましょう。ツクXPでは、使い方が指定されたタイルは少なかったです。ツクール2000にあった「上層」「下層」の考えもなくなり、タイルの使い方が、ほぼユーザーに任されていたといえます。
一方、ツクVXはどうでしょう。もう一度『素材仕様』を見てください。
http://tkool.jp/products/rpgvx/material.html
「タイルセットA〜E」に分かれ、Aには「パーツ1〜5」と分かれています。しかもそれぞれ、「地面専用」「カウンターはここだけに付加可能」など、細かく規定されています。
これを見たとたんに「えーそんなに、覚えることが多いの!?大丈夫?」と驚いた方も多いと思います。何をかくそう、僕もその1人です。
しかし心配無用、慣れてくると、この仕様の必然性に気が付いてくるでしょう。
タイルセットの仕様は、RGSSでは変更できない
(スクリプトを使う人には釈迦に説法ですので読み飛ばしてください)
その前に。皆さんの中には「この違い、RGSSの書き換えで何とかならないのか」という人もいるでしょう。しかし、残念ながら、RGSSでは変えられない部分なのです。
ツクXPではタイルマップはTilemapという組み込みクラスになっており、仕様が細かく決まっており、変更できません。これはツクVXも同じです。
なぜこうなっているのでしょう。それは、グラフィックの細かい部分の書き換えはRubyはあまり得意ではなく、Rubyで細かくやろうとすると処理が重たくなってしまうからです。このため、別の言語(C言語など)で書かれライブラリの形にして提供され、Rubyを主軸としたRGSSではその中身は変更できないようになっているのです。
タイルセットこそが、ツクXPとツクVXの最大の違い
このように、ツクXPとツクVXのタイルセットの仕様は大きく違います。そしてそれはユーザーは変更できない。よって、タイルセットの違いこそが、それぞれのツクールの最大の違いと言っても過言ではありません。
どちらにするか迷っている人は、タイルセットの好き嫌いで決めてもいい……そういう意見もありうるくらい、タイルセットの違いが大きいのです。
食わず嫌いはご法度
そこで今回、ツクVXのタイルセットを詳解していきます。
まず皆さんに、くれぐれも注意していただきたいのが『自分に向いているかどうかは、使ってみないと分からない』ということです。
素材の仕様を見て「覚えることが多そうだ」という理由で投げ出そうとしている人に言います。「あなたは大変なチャンスを逃そうとしている」と。
実際に自分で使ってみて、意外な使いやすさに気が付く。まさにそれがツクVXのタイルセットなのです。