神無月サスケの波瀾万丈な日常

神無月サスケのツイッター(@ktakaki00)を補完する長文を書きます。

ベールを脱いだ『RGSS2』

RGSS2をユーザー視点で読み解く

これまでツクールblogの中で、多くの情報が公開されてきました。しかし、RGSS2の情報はほとんどありませんでした。

これにはサポートの事情があるのだと思います。RGSS1では、利用者がスクリプトを変更しておきた問題に対して、原則、エンターブレインは未サポートでした。きっと、今回も恐らくそうでしょう。

そういったスタンスゆえ、編集部側では、RGSSの細かい話題は、公式な場では表立ってやりづらい空気があるんだと思います。

それならば、ユーザー側が立ち上がるしかない。今回、僕はまずRGSS2のベールを解きたいと思います。

RGSSは、ユーザーの協力と情報提供によって成長してきたのです。僕も多くの人の協力に助けられていると思います。特に匿名の方のあたたかい協力が身にしみます。今回、そんな皆様に、少しでも恩返しが出来たら、そう思っています。

体験版で出来ること

スクリプトを読むことは可能ですが、変更する事は不可能です。

また、ヘルプもほぼ完成しており、ゲームライブラリなど組み込みの機能も知ることが出来ます。

スクリプトエディタ

(クリックすると拡大表示)
これがスクリプトエディタです。見た目はXPとほとんど変わりません。秀逸な使いやすさも、きっと変わらないでしょう。

最初に目に留まるのは「素材」セクション。様々なスタイルのフリー素材があふれていましたが、今回は規定しているようです。

RGSSのノウハウは活かせるか?Yes

RPGツクールXP』で長年スクリプトを勉強した人にとって一番恐れているのは、『仕様が大きく変わって、長年築き上げてきたノウハウが使えなくなる』ということでしょう。何をかくそう、僕もそうでした。

しかし、そんな僕も、ひととおりスクリプトを眺め、ほっと胸をなでおろしました。

大きな仕様変更はなく、安心して乗り換えられる

仕様に大きな変更はなく、全体的に、RGSSに慣れた人なら、ほぼ違和感なく乗り換えられます。

一例を挙げると、処理の基本構造

loop do
Graphics.update
Input.update
# 何かする
end
はおなじみのとおりです。

スクリプトを解読しながら「おや、新しいメソッドがあるぞ」とか「乗り物やループの新機能はこうやって組むのか」など楽しむことが出来そうです。

Rubyのバージョンは同じ

Rubyは1.8.1が採用されました。よって、標準ライブラリには(ほぼ)変更ないでしょう。よって、Rubyの勉強をしてきた人は、その蓄積がまるまる活かせます。

ゲームライブラリはどのくらいRGSS1を踏襲しているか

ゲームライブラリ(GraphicsやInputなどRGSSの根幹となるモジュールのうち、ツクール特有のもの)はどう変化しているのでしょう。

こちらも基本は変わりません。

しかし、一部ツクールVXの機能に準じて仕様が変更されたり、嬉しい機能が追加されたりしています。これは後述しましょう。

スクリプトはどのくらい変化しているか

スクリプトエディタに最初に組み込まれているスクリプト。ここを解読するのが一番の難所であり、楽しみでもあります。ここはどう変わったのでしょうか。

処理の大幅な追加により、かなり処理内容が見直されています。

しかし、クラスの名前やメソッドの名前は、多くがRPGツクールXPそのままのため、RGSS1に慣れた人は、苦労せず解読できるでしょう。

RGSSは、より『プロ仕様』に変化している

後述しようと思いましたが、先にことわっておきます。

今回のスクリプトは、「ツクールXPから乗り換える」人や「オブジェクト指向でプログラミング経験がある」という人には非常にやさしいですが、VXで1からプログラミングを始めたいという人には覚悟が必要です。

今回はただでさえ機能が充実しているし、スクリプト素材も出てくるからスクリプトが苦手な人は手を出す必要はない感じます。

しかしもし皆さんの中に「プログラミング経験はゼロだが、RPGツクールVXでスクリプトを始めたい」という人がいたら、一旦考えてください。「先にツクールXPで勉強した方がいいかもしれませんよ?」と忠告しておきます。