Moon Whistle XP 第3体験版、公開されました
先日お伝えしていた( d:id:ktakaki:20110321:p1 )第3体験版ですが、本日公開されました。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se450565.html
なぜか、ベクター側の不手際のせいで、ソフトの説明文が前のバージョンのままになっており、まだ制作中止のことが書かれていますが、(11/03/29 説明文は直されていました!)ダウンロードは最新版(Ver0.75)にきちんと更新されています。
いくつか紹介をさせていただきます。
今回も暗号化はしていません。今後も行いません。
今回も、完成版でもRPGツクールXP由来の暗号化は行いません。
理由は以前挙げた、皆さんに参考にしてもらいたい理由のほかに、「暗号化すると容量が膨れ上がってしまう」というのもあります。暗号化しなければ5メガバイトなのに、暗号化すると7.5メガになってしまうのです。1.5倍です。あまりにも馬鹿らしいです。
また、暗号化するとひとつの巨大なファイルになります。このため、もしパッチを当てる必要が出てきたとき、特定のファイルだけを更新してダウンロードしてもらうということも出来なくなります。このため、完成版ではパッチの必要性からも、暗号化を行いません。
今回もセーブデータ流用可能
これまでの体験版をプレーされた方でセーブファイルを持っている方はGame.exeのあるフォルダにコピーすると、そのままプレーすることが出来ます。また、今回のセーブデータも完成版にも引き継げます。
ただし注意。新しい版でセーブしたデータは古い体験版では使えません。つまり、今回のバージョンでセーブしたデータは、過去の体験版に持っていっても読み込むことは出来ません。
小技:オープニングを飛ばすことが出来る
オープニングが結構長いですが、Shiftを押しながらニューゲームを選択すると「オープニングを飛ばしますか?」と聞かれます。(なお、これは最初の体験版から可能でした。)
結構いろいろ変わっています
第3体験版で新たに追加した部分ですが、当初よりもリメイクの幅は小さくしたもののそれでも結構変わっています。オリジナルをプレーした人は違いを楽しんでみてはいかが?
急がない人は、見送って完成版を待ってもいいかも
とはいえ、第3体験版、クライマックスの直前までのシナリオです。これを敢えて公開した理由は前述のとおり(制作中止撤回を強く印象付けてもらうため)なので、急がない人は無理にプレーすることはないと思います。
このため「完成まで待ってからプレーする!」という人はそれでいいと思います。そういう人の期待に応えられるように、ぼちぼち頑張っているところです。
Moon Whistle XP 開発再開宣言
開発再開を宣言させていただきます
先日、「制作再開するかも」と話していたムンホイXPですが、あれから制作が思いのほか、順調に進みました。現在公開中の体験版は12章まででしたが、この2週間で、6章分、18章までを打ち込むことが出来ました。我ながら、ハイペースに驚いています。
これだけ早く打ち込めた理由には、シナリオ上の関係があります。ムンホイの13〜18章、つまり秋のシナリオは、シナリオ的には凪(なぎ)の部分になります。シリアスな展開が多い話の中で、エンターテイメント的な要素が強いのです。このため、難しいことを考えずに、シナリオを打ち込めた、という部分が多いです。
いずれにせよ、これだけのペースで制作が進められたというのは、僕の中の制作スイッチが入ったものだと確信しています。このため今回、制作再開宣言をさせていただきます。
皆さんの声も背中を押してくれた
僕が制作を再開するに至った理由もうひとつの理由に皆さんの声があります。僕を気遣って、twitterなどで「残念だ」ということを書いてくれる人がいました。そういうあたたかい声が、僕を助けてくれたから、制作再開が出来たのだと思っています。ムンホイに関してツイートしてくれる人など、距離を置いた支援、本当にありがとうございます。
今後はペースが落ちるかもしれないが、地道に行きます
残りの打ち込むべきシナリオは5章+EDとなっています。今回はわずか2週間で6章分を打ち込んでしまったわけですが、残りの分はそんなに早くは完成できないでしょう。なぜなら、ムンホイをプレーした方ならご存知の通り、これから先の部分(19章、年明け)からクライマックスの怒涛の展開が始まるからです。
正直、どう向き合っていけばいいのか、悩ましいところであります。オリジナルのRPGツクール95版を作るときも、相当魂をすり減らして作ったシナリオです。そのまま打ち込むだけであの魂が込められるのか。変更するにしてもどうするべきか(一応現時点で案はいろいろある)、などなど、どのくらいオリジナルで行くか、どのくらい変更するか、しばらく悩んでいきます。
このため、完成までは少し時間がかかりそうですが、この根気がそのまま続けば、夏ごろには完成版を披露できそうです。
第3体験版、公開します
というわけで、18章、全体の4分の3までプレー可能なバージョンですが、これを「第3体験版」として公開することにします。
クライマックスの直前までという部分と、「もはやそれは体験版なのか」という部分に突っ込みもあるでしょうが、前回のバージョンで制作中止を宣言した以上、何らかの形で制作が進んだ版を見せることで制作再開をアピールしたい、そんな思いが強いのです。
そういうわけで敢えて公開する版。しかし、楽しめる版であることは間違いありません。これまでの体験版に比べ、体験できる隠し要素がまた増えていますし、シナリオも楽しいと思います。一方、第2体験版をプレーしている人にはそこまで無理にプレーしてもらう必要もないかな、と思っています。
なお、これまで同様、以前のセーブデータは流用可能ですし、今回のセーブデータは完成版(さすがにもう次の体験版は出ないでしょう)でも使えます。
既にVectorに送っているので、そのうち公開されるでしょう。公開されたらまたこのブログでアナウンスします。
追記(11/03/24) 第3体験版、公開されました!
詳しくはこちら→ d:id:ktakaki:20110324:p1
ダウンロード → http://www.vector.co.jp/soft/dl/win95/game/se450565.html
Moon Whistle XPの今後:続きを作るかも
先日、前編部分だけ作って投げ出すことにしたとアナウンスしたMoon Whistle XPですが、ここ数日、困ったことに、急に続きを作りたい気持ちが高まってきました。
以前のシナリオはリメイクを大幅にする予定でしたが、小幅なシナリオ変更にとどめて、出来る範囲でやれば、今の自分にもできそうだと感じています。
実際、エディタを立ち上げ少しイベントを組んでみました。
この根気がいつまで続くか分からないので、制作中止は現時点ではまだ撤回しませんが、このまま気持ちが続いて、もう少しイベントを組むことが出来たら制作を続行してみようと思います。
それにしても、往生際が悪くてすみません。やはりここまで作って中止にするのはもったいないという気持ちが働いたのと、少し調子が落ち着いている時に出来ることをしていきたいというのがあります。
それでも、とりあえずまだ制作中止は撤回しないということで。過度な期待は禁物です。
以上戯言でした。
Another Moon Whistleのシナリオ分岐について
公開当時は激しい賛否両論が巻き起こったAnother Moon Whistle(アナザームンホイ)。その後、時代の流れが本作のシナリオに同調したのか、いろんな風に評価されるようになってまいりました。2007年には、ニコニコ動画でプレー動画もアップしてくださっています。
さて、そんな本作ですが、推論空間(ジャッジ)の選択で裏の選択肢があったり、ジャッジでの選択の結果、中盤の展開が分岐したりすることは、一部では言われていましたが、あまり公にされてきませんでした。
そこで今回、それらの噂に対する解答をまとめてみました。
http://www9.ocn.ne.jp/~ktakaki/mywork/amw_judge.html
久しぶりにプレーをお考えの方は、こちらを参考にしてください。
これまでにも「プレー動画を見たが、それとは違う展開になった」「友達と展開の話をして微妙に話が合わない部分があった」という話を聞きましたが、6〜8章のシナリオが2種類あることや、それによって後半のジャッジの内容も大きく変わるのが分かれば、腑に落ちるでしょう。
そのうえ、6〜8章のジャッジは、マックスとエイドスの2種類、そして前述の2種類のルートの組み合わせを考慮しなければならなかったため、全部で4種類の展開が準備されています。無駄に力を入れて作ったあの日が懐かしいです。普通にプレーすると全部見るには最低4周する必要があるため、暇で暇で仕方がない人はコンプリートを目指してはいかが?(普通の人にはオススメしませんが)
Moon Whistle XP 更新(最終=制作投げ出し版)
Moon Whistle XP の最終版(制作投げ出し版)がVector に公開されました。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se450565.html
前回の版が6章までだったのに対して、今回は前半終了(12章)まで遊ぶことが出来ます。
しかし、今回が最終版です。僕はこの版をもって制作中止を宣言しました。僕がけじめとしてアップしたものであり、今後続きがリリースされる可能性は低いです。
ただし、今回は、RPGツクールXP固有の暗号化を行っていません。このため、RPGツクールXPをお持ちの方は、プロジェクトを開いて中を見ることができます。また、RPGツクールXPでテストプレーを行うと、デバッグモードを選ぶことも出来ます(詳しくはreadmeをご覧ください)。作りかけのイベントや、打ち込んだけれど通常では体験できないサブイベントを体験してみてください。
このように中途半端な版のため、積極的にはダウンロードを推奨しません。どうしても気になる人だけダウンロード、プレーして下さい。
なお、その他の特徴:
- 前回の版のセーブデータはそのまま使えます。Game.exeのフォルダにあるファイル「Save??.rvdata(??は1〜15の数字)」をコピーして持ってきてください。
- 前回の版の公開範囲(OP〜6章)のシナリオには手を加えていません。
ムンホイXP、中断していた制作を再開するにあたって僕の思いを吐露
皆さん、こんにちは。昨日( d:id:ktakaki:20090606:p1 )書いたとおり、中断していた制作を再開するにあたって、僕の思いをまとめました。長文ですが、Moon Whistle XP(以下ムンホイXP)に期待してくれている人には、お時間がある時にぜひ読んでいただきたいと願っています。
僕がムンホイXPを一旦制作中止にしていた理由
僕がムンホイXP体験版を公開後、様々な反響をいただきました。
「完成楽しみです」など、とても嬉しい意見をいただくこともありました。
……しかし一方で節操のない意見も多かったです。かなり強く、差し出がましい意見をしてくる人が少なからずいました。要望と文句ばかりで、作者の苦労をねぎらう言葉のない人。そういう意見にはうんざりしていました。
しかも、僕がブログの更新頻度を下げてからは、反響が少なくなったにもかかわらず、この手の「差し出がましい人」は筆が逆に進むらしく、しつこく書いてきていました。こういう状況では制作の気力も起きなくなるのも当然です。
そういった意見が僕の精神的負担になり、制作中止の原因のひとつになっていることは否定できません。
こうして、僕は一旦、ムンホイXPの制作中止を宣言しました。
……しかし、これを心の内に秘めたままお蔵入りにするより、きちんと僕の気持ちを話して、皆さんに原因を理解してもらったうえで制作再開したほうがいい、そう思いはじめました。
そこで、制作再開しようという気持ちが高まってきた今だからこそ、僕が今思っていること、ムンホイXP制作に対する、ためこんでいた心の内を吐露させていただきます。
はっきり言って、読んでいてあまり気持ちのよいものではないかもしれません。読むときは心してください。
死にたくなる:ムンホイXP制作(一旦)中止について
最近、虚脱感があります。死にたくなります。
季節の変わり目はいつもこうなんですが、ここ1年半ほど、断続的に出てきています。
精神薬飲んでいますが、やはり毎朝しんどいです。
歳のせいでしょうか。
それとも皆、こんな感じだけど口に出さないだけでしょうか。多分そうなんだと信じて、自分だけじゃないと言い聞かせてがんばっています。
この死にたい気持ちとは、ずっと戦い続けています。
毎回毎回対処法を考えています。漢方薬を飲んだり、いろいろと試したりしています。そのうちに直ってくるのですが、次のシーズンになるとその方法が効かなくなるのがやっかいです。
でも、この「自殺を考える」っていうのは、創作で言えば決して悪いことじゃありません。
なぜなら、このモードで創作してこその、名作が作れることがあるからです。
一方、どうしようもない作品になることもあります。やはり投球のコントロールに近いものがありますね。
だから最近はこの「死にたい気持ち」で作ったネタは、絶対に落ち着いてからチェックして取捨選択すべきと思っています。そうしないと、自分も後悔し、プレイヤーも不幸にするという、落ち込む結果になります。
余談:ムンホイXP体験版の追い込みもずっと死にたい気持ちだった
この「死にたい気持ち」を無理に抑えて制作しても、いい結果にならない。これは、ムンホイXPの体験版で痛感した。特にOPの反響を見てそう思った。「こりゃ、もっと落ち着いてから作り直さんといかん」
だから制作再開は、この「死にたい」という衝動が完全に落ち着いてからにします。
これまで、制作を何度か再開しようとしたけれど、またそのたびに「病気」が再発していました。時には「こんな気分で作っても、またプレイヤーを不快にするものになる」という不安感が昂ぶり、さらにひどいときには本気で「死にたい気分」が昂ぶり制作どころではなくなりました。こうして再開できないまま、今に至ります。
この春から浮かんできていたさまざまな考え
今の自分に、ムンホイの魂を込めなおせないのなら、お蔵入りにすべきか……と悩んだ時期もありました。「こんな変なリメイクされるなら、95版のままでいい」という意見が多くなりそうなら、誰か機械的に移植作業をしてくれる人を募集して、その人に移植作業をお願いしたいと考えたりもしました。果たして皆はどっちを望んでいるんだろう?僕のリメイクがいらないなら、僕が作業する必要なんてないじゃないか、とか、リメイク要素がないなら、95版のままでいいわけで。「シェアウェア化する」と宣言すれば、「お金のため」と割り切って、死にたい自分も引っ込んでくれるかもしれないが、果たしてシェアでも(金額の目安:2000円)買う人がどれだけいるのか、ファンに対する裏切りだ、もう一人の自分は当然反対している。とにかく、お蔵入りには出来ない。制作スタッフとして素材を提供してくれた人たちがいる。氷石君といい梅子石さんといい……彼らの仕事を無駄には出来ない。
以上、思わぬ方向に話が飛んでしまっています。
この際ですので、思いを書き出しました。矛盾している部分も書きましたので、まとまりはありませんが気持ちは伝わったと思います。
期待せずに首を長くして待っていてください
やはり、「ムンホイはあと数年寝かせたほうがいい味を出すから、焦るな」という創作の神様の啓示なのかもしれません。
体験版をプレーしてくれた人へ。「セーブデータは流用可能」の公約は守られています。(もうシステムは完成しているので、今後も破られる可能性は低いです)大事に持っていてくれるとうれしいです。完成後、最初からプレーしなおしてもいいのでしょうが。
僕が落ち着いたら、必ず完成させます。
今後の予定
ムンホイのリメイクという、重たいものを引きずるには、今の体力(状況、精神力)ではきつかったのかもしれません。少しリハビリしたいと思います。
もっと、軽いものなら、リハビリになるでしょう。
というわけで、現時点で既にひとつ構想があります。このプロジェクトが本格始動すれば、きっと充実するでしょう。皆さんにも楽しんでいただけるものが作れると思います。
思えば、「ぼくのすむまち」(モバイル版)も、ムンホイXP制作中に舞い込んできた話です。制作中は充実していました。それまで長編専門だった僕が、短編に乗り出したため、試行錯誤の連続でしたが、それが楽しかった気がします。
締め切りがある。短編。これまでの自分のスタイルにとらわれない。今の僕には、そういう形での制作が元気を与えてくれそうです。
ムンホイXPを完成させる前に、どんどん、僕の別の作品が先に世に出ていく形です。でも、これも何かの運命でしょう。やはり時期があるというか。ここは創作の神様の采配に任せたいと思います。
結論
というわけで現状の「死にたくなる」の気持ちからとりとめなく書き始めたら、本質的な部分が出てきてしまいました。書いていて自分でも気づかなかった問題の原因が分かりました。
おかげで少しだけだけど、死にたい気分がおさまりました。この週末、少し休んで気持ちを切り替えたいと思います。
(余談:社会人になって以来、仕事を転々としていますが、創作は失業中の方がはかどります。でも失業中は独特の焦りがあるわけで、そこもあるんだと思います。)
なお、今日の日記、かなりまずい表現もあるかもしれませんが、敢えて修正などせず、そのまま書き出します。
今後もこうやって思いのたけを整理していきたいと思います。しかし不快だったら言ってください。
追記 2009/06/07 制作再開しました
ムンホイXP、こっそり制作を再開しています。
今の思い、制作中止に至った経緯として皆さんにお話したいことをまとめました→ d:id:ktakaki:20090607:p1
ムンホイXPに期待してくれている人は、ぜひ一度目を通しておいてください。